2017年9月6日水曜日

「人間による人間の破壊」としての「放射能汚染」との対決を!


原子力国家による放出責任の隠蔽と民衆に対する被ばく虐殺(棄民政策)を弾劾し、

「人間による人間の破壊」としての「放射能汚染」との対決を!

渋谷要(放射「脳」左翼)



 ●2011年福島原発爆発に起因する放射能の大量放出によって、関東平野において30歳代・40歳代でのガン・白血病での死亡が多発している(注・国家権力や電力資本、放射能安全派や受忍被ばく派は、これを否定している )。東京に暮らし「自分はフクシマ原発事故による放射能放出によってガンとなった」と訴え続けながら、死亡した友人がいる。私はその友人の主張を支持する。


(この死亡した友人の主張については具体的経緯があり、彼は、福島現地から送られてくる東電への賠償申請書類のコピー処理を、この仕事の下請け業者の仕事場で行っていた。その労働により、その書類に付着した福島現地からの放射性物質に汚染された粉塵を、マスクも支給されず、数年間、吸い続けたことによって被ばくしたというのが、上記に示した死んだ彼の主張だ。 彼の死を悼む人たちが、東電に公開質問状も出している。ここでは、文末に資料として紹介する)。



まさに<人間>が放射能によって傷つけられている。それは東電などが喧伝してきた「無主物」なるものがそうしているのではなく、フクシマ事故による放射性物質を放出した日帝国家権力と電力資本に対する責任追及が、ただちに問題になる。まさに<被ばく=人間の破壊>(人間による人間の破壊)という一番重要なことを自覚するべきだ。まさに国家権力と東電、受忍被ばく派の輩どもが2011311以降流布してきた、「風評被害」や「ホットスポット(以外は安全と思わせるもの)」、「医学的リスクはない」など、だから、汚染(が深まっていること)を口にするなという、汚染タブー(禁忌禁制)のディスクール(言説秩序)との闘いを、明確に運動として物質化してゆくべきだ。そして汚染タブーを、「左翼運動」の側からいう、一部左翼内の受忍被ばく派とも、断固として対決するのでなければならない。



●この禁忌禁制は、「戦争責任」と同じ構図だ。戦争経験がタブーとなる。汚染がタブーとなる。そして、タブーを破ったものは、タブーに安住する人々の共同体から排除される。異端、危険分子、秩序破壊者とされる。だが、放射性物質の汚染によって、被ばくした人々は、死んでいる。



●生身の人間が放射線に直接傷つけられている。それは「理想の人間が破壊されている」「理想の人間社会を実現せよ」ということではなく、事故がなければやれるはずだったであろう「個人の人生(のあり方)」が破壊されたということ、このことを重視することが必要だ。こんなことは絶対に許せないし、許すべきではない。そしてそういう人生の規模は、関東平野全域から、さらにはるかに広がっている。放射能汚染に県境も国境もない。

 まさに人々を生きなくさせているのは、原発を国策とし、反対運動に対しては、機動隊の暴力と地元での反対派に対する陰湿な村八分で建設を強行した国家と電力資本だ。

この歴史的現実から、革命的感性をとぎすませて、出発しよう!

 

●多くの被ばく死の責任者、虐殺者=日帝国家と電力資本を弾劾せよ! 

まさにこれは、放出責任に対する階級闘争の問題である。(了)

―――
以下に、<資料>として、上記文中に示した、公開質問状と、それに対する東電からの回答を掲載します。


【大拡散、シェアお願いします】
松平耕一さんの件、東電から『放射能影響は誰にも一切無い』と回答が来ました!許してはならない!
松平耕一さんを追悼し、東電に抗議する集会第3回へ参加を...
9月8日(金・月命日)19時半〜東電本店前
質問内容と、前回報告ですhttps://t.co/HvdlP8jGj6 https://t.co/sfhEQkGaFX

僕は行けないので、今回は在東京の友人有志が中心です。関西はこちらへぜひ。
【拡散、参加を】避難者と住民は東電の再稼働と『悪質避難者』呼ばわりを許さない!連動する暴力にNO!緊急抗議
9月10日(日)12〜13時梅田HEP前
主催 3.11関東からの避難者たち
https://t.co/R5inBrsNPZ
https://t.co/NCNlAWWZct
以下、東電の回答です。
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松平耕一さんの友人・知人有志 園 良太 さま
東京電力ホールディングス株式会社

 当社福島第一原子力発電所における事故、および放射性物質の漏えいにより、立地地域の皆さま、さらには広く社会の皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、お詫び申し上げます。
 2017年8月18日にいただきました質問について、以下の通りご回答させていただきます。

1:私たちは福島原発事故由来の空気や食品からの内部被曝が、松平さんの末期大腸がんを発病させたと考える。責任は東電にあると考える。それを東電はどう考えるか答えよ。
(回答)
 国連科学委員会(UNSCEAR)から2014年4月2日にリリースされた報告書「2011年東日本大震災後の原子力事故による放射線被ばくのレベルとその影響」では、福島原発事故の結果として生じた放射線被ばくにより、今後がんや遺伝性疾患の発生率に識別できるような変化はなく、出生時異常の増加もないと予測しています。
 さらに、その後に入手した知見を含めた最新のレビュー報告書(2016年白書)においても、健康影響に関する項目の報告内容は現在も有効とされております。

2:賠償書類の処理労働の実態を全公開せよ。当時の作業室内の放射線量を明らかにせよ。職員への危険周知や対策をなぜ行わなかったか。なぜ業務内容の過剰な口止めをしたかを明らかにせよ。その責任をどう考えるか、現在この労働がどう行われているかを回答せよ。
(回答)
社内管理に関する内容については、回答を差し控えさせていただきますが、当社といたしましては、労働基準法や関係法令等に基づき、適切に対応させていただいております。

3:福島の小児甲状腺癌を始め、健康被害は増幅している。要求した全ての被害者に治療費を払え。国は放射能安全キャンペーンを張っている。これを東電がやめさせよ。また福島原発の代表取材をやめさせ、屋根の吹き飛んだ惨状を自由に報道させよ。責任を認めよ。
(回答)
 当社といたしましては、福島県ご当局と協議のうえ、平成24年1月、「福島県民健康管理基金」に対して、250億円を拠出させていただいており、健康被害対策に充てていただけるものと伺っております。
 また、当社事故と相当因果関係が認められる健康被害があった場合には、誠実かつ適切に対応してまいります。
 なお、国の活動について、当社はコメントする立場にありません。
 取材については、核物質防護に関する法令に基づき、発電所構内での撮影は一部制限があることから、基本的に代表取材にてお願いさせていただいております。
 なお、当社はホームページで福島第一原子力発電所1号機〜4号機の映像をリアルタイムで配信しています。
◯福一ライブカメラ(1号機側)
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/camera/index2-j.html
◯福一ライブカメラ(4号機側)
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/camera/index-j.html

4:被曝を避ける最大の方法は避難である。東電は全ての避難者に内部留保を用いて引越し代を払い、避難先での仕事と住宅を用意せよ。
(回答)
 当社は、「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」等を踏まえ、本件事故との相当因果関係が認められる損害については適切に対応させていただいております。避難指示等にともない負担された避難・帰宅費用は、必要かつ合理的な範囲でお支払をしております。

5:トリチウムを含んだ汚染水を無制限に太平洋に放出することをやめよ。また、原発から放射能の放出を防ぐために、チェルノブイリ同様の石棺化を行え。なぜこれまでそれをしなかったか、いつまでに行うか、答えよ。
(回答)
 トリチウム水の取扱いについては、2016年11月より開始された、多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」において、風評被害などの社会的な観点等も含めて、総合的な検討が行われております。当社としては、小委員会の議論を踏まえ、今後も国や関係者の皆さまと相談しながら、最終的には当社が責任をもって対応してまいります。
 廃炉に関しては、「東京電力(株)福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」に示されている通り、当社としては燃料デブリを取り出すという方針に変更はなく、2021年から取り出すことを目標としております。
以上

扱い:東京電力ホールディングス(株)
立地地域部 原子力センター