2013年11月29日金曜日

廣松渉の「食糧独裁令」に対する見解――徴発に対し否定的――


哲学者廣松渉(1933~1994年。東京大学名誉教授。『存在と意味』(岩波書店)など)『マルクスと歴史の現実』(平凡社)ではつぎのように論じられています。

一九一八年、内戦のさなか「ロシアでは、五、六、七の月三ヶ月間は端境期にあたり、穀物が市場にほとんど出荷しません。土地革命で小規模自作農化した農民たちは、戦争と革命で商品経済が低迷し、穀物を売っても買う品物がない状態になっていたこともあり、穀物を売りに出そうとはしません。講和条約の締結がもたついていた間にウクライナその他の穀倉地帯がドイツ軍に占領された関係もあって、都市での食糧危機は深刻です。政府としては、とりわけ中央農業地帯とヴォルガ河流域から穀物を調達するしかありません。ところが、この両地域は農民革命の主舞台となった地帯でもあり、エスエル(社会革命党―引用者)の拠点でもありました。左翼エスエルは穀物調達の地方分権化や公定価格の引き上げによる解決策を提議しました。しかし、政府は『貧農委員会』の組織化、『穀物の貯えをかくす農村ブルジョアジーとの闘争』を指令し、『食糧徴発隊』を中央から大挙農村へと派遣してことに当たらせました。いわゆる『食糧独裁令』の施行です。左翼エスエルは『勤労者共和国の基礎をなす二つの勢力、すなわち勤労農民とプロレタリアートが相互にけしかけられる危険』を警告して断固反対しました。現に、食糧徴発隊と現地農民との武力衝突、農民叛乱が各地で起こりました」(二二一~二二二頁)。

こうした<強権の行使>を「階級闘争」と称して展開するあり方はスターリン主義国家形成における、その経験的な土台をなすものにほかならなかったのです。

2013年11月14日木曜日

日本における原発建設での、機動隊(武装警察隊)の暴力を忘れるな!

今の、一切の原発事故に関する現実に対して、はっきりと言わなければならないと、僕が思っていること。すべての事に対して怒りを禁じられない。1970年代以降、原発の建設には、機動隊の暴力がどれだけ使用されたか。原発開発の「公聴会」でも、どれだけの機動隊の動員と挑発的逮捕がおこなわれたか。この実体を歴史的に客観的に、明らかに復元しないといけないとおもっています。絶対にわすれるな!

 「おとな」が、平和裏に原発に賛成したというのは、ある面では正しいが、、ある面では間違っている。国家暴力で原発が建設されていったことを隠蔽する言説となっている。そして、このことと、山本太郎氏への「右翼テロ」」挑発は、つながっている。「原子力国家打倒!」「機動隊国家打倒!」。